海釣りと行っても堤防やサーフ、船など様々なフィールドがある。
しかし、磯釣りというとどうも敷居が高いように思われる。
筆者の周りにも釣りをするという知り合いはたくさんいるが、「磯が好き」という人は出会ったことがない。
磯というとコマセとウキで釣るフカセ釣りのイメージだが、実はルアーや投げ釣り(ブッコミ釣り)、カゴ釣りなどいろんな釣りができるフィールドなのだ。
今回は、伊豆半島最南端の南伊豆町・中木の磯でメジナとアカハタにチャレンジした。
中木の渡船「重五郎屋」さんで沖磯に出発
>>中木渡船重五郎屋さんホームページ
今回は、下加賀根という沖磯(島)に上陸。
船をチャカ着け(磯に船の先端を押し当てて降りれるようにすること)し、「先端」というポイントに到着。
ここは、オナガメジナとアカハタが狙えるという釣り座。
船長のオススメに素直に従う。
磯に到着してまずすべきことは、場所取り!
この磯は筆者一人だったので、今回は後回し。
次にすべきことは、タモの準備。
何かを落としたりしてもタモがあれば救えるということだ。
潮の流れを見たり、コマセを作ってたり、仕掛けを準備していたらすぐに30分経過。
さあ、一投目。
しかし、今日は、北東の強風!
やりづらい!
磯竿は5メートル強と長いため風に持って行かれる感じがすごい。
メジナのフカセ釣りはガン玉を打たない軽い仕掛けからスタートするので、風が強いと糸やウキが流されて仕掛けが沈まない。フカセの強敵は風だ。
仕掛けを重くして再チャレンジ!
かかった!が、軽い!木っ端メジナ!残念!
餌取りばかりで、全然本命が来ないまま3時間経過。
船長にお願いして場所チェンジ
釣果を聞きに船長が来てくれました。
船長:「どうですか?」
筆者:「餌取りばっかりです」
船長:「もう一カ所、メジナとアカハタができるところあるんですが変えます?」
場所移動のためいったん納竿。
下加賀根から見える「塔島」に降り立ちました。
メジナのフカセ釣りを再スタート。
一投目。
お!でかいのがヒット!
しかし、この引き方は…
イスズミ!
やっぱりおまえか!
さらにヒット! が、イスズミ。そしてまた、イスズミ。
食べる地方もあるようだが、釣れた瞬間に「う○こ」をだす魚として、磯臭すぎるとして、有名な魚なので持って帰る気にはならない。即リリース。
この棚と仕掛けが間違っていないことは分かったが、いっこうにメジナが来ない。
ついにオナガメジナとご対面?!
しょうがないので、タナや投入ポイントを変えながら何度もチャレンジしたところ、ウキが一気に沈んだ!
竿一本(約5m)の棚でオナガメジナがヒット、大きく竿が曲がって寝に潜られないようにするが、ぜんぜん糸が巻けない。
結局根に潜られて糸が切れてしまった。
オナガメジナは、えらぶたのところがカミソリのように鋭く2号のフロロカーボンでも簡単に切られてしまう。あわせや糸出しがものすごく難しい魚なのだ。
その後も2回ヒット、同じくオナガの勢いよく根に潜る引きが来たが、2度もばらしてしまった。今回は30cmオーバーのメジナとは対面できなかった。
その後は大きなヒットはなく、小さい木っ端メジナがポツポツ。
ぜんぜん来ないので遠投して沖に投げたところ、なんと小さいブリみたいな魚をゲット!
これなんだ?と思って後ほど船長に聞いたら「ツムブリ」というそうだ。
はじめて釣った。磯竿も細くて弱そうに見えて、これくらいの魚はタモなしで十分引っこ抜ける。
メジナの希望が薄いのでアカハタにスイッチ
磯のいいところは、ルアーも楽しめるところ。ワームを使ったロックフィッシュやジグを使った青物など遊び方が様々だ。
1魚種を狙いで釣れすぎておなかいっぱいになった場合も、つれなくて諦めたくなった場合も、別のターゲットにスイッチできるのは嬉しい。
あと2時間(午後3時に磯上がり)ということもあり、メインのメジナ釣りが微妙なので、アカハタにスイッチ。
沖磯は潮の流れが速いので、ボトムを取るのが難しい。油断するとすぐに根掛かりになってしまう。
どこに投げればいいかは船長に聞くと丁寧に教えてくれるので聞いてみるとよい。
何回か投げていると「ガツン」と上がりが出るところを発見。しつこく投げていたら、ついに食ってきた!
そして、釣り上げたら…
なんと…
アカハタ!
最初から本命なんて嬉しい限りだ。ちょっと小さいが、小心者の筆者はこれで持って帰ることにした。
アカハタは、当たってからの引きが強くおもしろい。次回はもう少しアカハタに時間を割いてみよう。ものすごくおもしろい!
その後はサイズアップもなく、2時30分になったので、コマセが付いたバッカンや汚れた磯をきれいにして片付け終了。3時過ぎに船が迎えに来て終了。
今回は渋かった
今回の釣果、オナガメジナ、アカハタ、ツムブリ。
はじめて入った磯と言うこともあり、地形が全く分からなかったので、前半戦は地形探りに時間を要してしまった。
ばらしてしまった大型のオナガ3匹。レバーブレーキリールの使い方をもう少し上手になる必要がある。耐える、緩めるのバランスが大事だということが改めて分かった。
自分の力だけで自然を探るのが磯釣りの面白さなのかもしれない。同じポイントに立っても同じ釣りができない。磯釣りは道具も多く敷居が高そうに見えるが、やってみると原理は簡単なのでとってもおもしろい。ぜひ皆さんもチャレンジしてみてはどうだろう。